「優しい人」

最初に聞いたとき思ったのは

「本気で言ってんのか?」

だった。

 

「結ンデ開イテ羅刹ト骸」で

「最後に残るは下品な付子 誰にも知られずに泣いている」

「結局皆様他人事」「他人の不幸は知らんぷり」

と、言い放ってた男が

随分丸くなったもんだな。

 

まあ、言いたいことは変わっちゃ居ないんだろうが

あの頃に感じられた「怒り」は薄まってるような。

 

だけど、大人になったというか、

ずるくなったというか

 

今回自分を傍観者として描くことで

自省と自虐を見せることで

おそらくは世間の大多数である傍観者たちに

あんたたちは醜い、正しくない、優しくないと

突き付けてると思ってしまうのは

まあ、自分がひねくれてるからだろうな。